不動産知識

不動産投資で買ってはいけない物件4選|初心者が陥りやすい失敗を解説

不動産投資を始めようとして業者に連絡したら、こんな経験ありませんか?

  • 「利回り20%!」という物件を紹介されたけど、なんか不安…
  • 「めったに出ない優良物件です」と言われても判断できない
  • 図面を見ても、良い物件かどうかまったくわからない
  • 断ろうにも、断る根拠が自分の中にない

私が最初に業者へ連絡したとき、まさにこの状態でした。

本は読んでいたし、知識はそれなりにつけていたつもり。でも実際に物件資料を目にしたとたん、「これ、買っていいの?」という判断がまったくできなかったんです。

この記事では、私が実際に「買わない」と決めている物件の条件を4つ、理由とデータを交えて解説します。

読み終えると、「この物件はNG」という判断軸が自分の中にできます。業者に流されず、冷静に物件を選べるようになるはずです。

💬 結論:物件選びの失敗は「知識がないまま動いた」ときに起きる。基準を持てば防げます。

不動産投資は「買う瞬間」で8割が決まる

よく言われることですが、不動産投資の勝負は購入時点でほぼ決まっています。

良い物件を買えれば、多少の管理ミスがあってもリカバリーできます。でも、最初に失敗した物件は、何年たっても足を引っ張り続けます。

📊 不動産投資の成否を決める要因(投資家アンケートより) 物件選び・購入時判断 80% 管理・運営方法 20% ※複数の不動産投資家へのアンケート・書籍等をもとにした概念的な比率です

だからこそ、「どの物件を買わないか」の基準を持つことが、投資家としての第一歩になります。

①建蔽率・容積率オーバー物件、市街化調整区域内物件は買わない

私が最初に紹介された物件は、市街化調整区域内にある利回り18%の物件でした。

「利回り18%!?」と、正直ときめきました。でも調べていくと、この手の物件には大きな落とし穴があることがわかってきます。

⚠️ 違反建築・調整区域物件の3大リスク 🔴 融資が受けられない 通常の銀行は融資評価が出ず、多額の自己資金が必要になるケースが多い 🔴 売却が困難になる 買い手が限られ、出口戦略が立てにくい。長期保有前提でないと危険 🔴 再建築不可の場合がある 建物が古くなっても建て替えができず、資産価値が維持しにくい

こうした物件は利回りが高く見えますが、それは「買い手が少ない=価格が安い」だけの話です。

購入が難しいということは、売却も難しいということ。出口が見えない物件は、どれだけ利回りが高くても私はパスします。

💬 「高利回り」には必ず理由がある。その理由が飲み込めるまでは買わない。

ただし例外もあって、現金で購入でき、数年でペイできる収益力があるなら将来的には検討の余地ありと思っています。今はそこまで資金力がないので、対象外にしているだけです。

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市街化調整区域とは?不動産投資ではお勧めできない理由と検討してもよいケースを解説

musashi-corporation.com(武蔵コーポレーション)

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②土地付き新築アパートは買わない

最初のうち、業者から5,000万〜8,000万円台の新築アパートをよく紹介されました。利回りは7%台。新築ならではの清潔感もあって、一瞬「これアリかも」と思ったこともあります。

でも冷静に構造を分析すると、こういう物件は業者の利益がたっぷり乗った「定価販売」だとわかります。

📉 新築アパートのキャッシュフロー推移イメージ CF 新築アパート 中古アパート(参考) 20年後 に収束 購入時 5年後 10年後 15年後 20年後 ※概念的なイメージ図です。実際の数値は物件・条件により異なります

新築は入居時に「新築プレミアム」として家賃を高めに設定できます。でもそれは最初の入居者だけ。退去のたびに家賃は下落し、5年・10年後のキャッシュフローは見るも無残になっていくことが多いです。

  • 建物価格に業者利益が上乗せされており、市場より割高になりやすい
  • 高値づかみの結果、債務超過に陥りやすく、次の融資が通りにくくなる
  • 金融機関からの評価が出にくく、ポートフォリオ拡大の足かせになる

「でも営業マンの説明を聞いてると、なんか良さそうに見えてくるんですよね」という気持ち、よくわかります。私も一瞬そうでしたw

そういうとき、私は「10年後のキャッシュフローを数字で出してください」と聞くようにしています。数字で見ると、現実が見えてきます。

💬 「自分で土地から探して建てる」のはアリ。「業者の建売新築」を買うのはナシ。

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新築アパート投資の基本的な知識|仕組みやメリット・デメリットを解説

renosy.com(RENOSYマガジン)

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③利回りが極端に低い物件は買わない

利回りが1桁台前半の物件は、基本的に対象外にしています。

不動産投資で重要な概念のひとつが「イールドギャップ」です。これは、物件の表面利回りと借入金利の差のこと。

💡 イールドギャップの考え方 イールドギャップ = 表面利回り − 借入金利 私の基準:イールドギャップ 10% 以上 ❌ NGの例 利回り7% − 金利2% = 5%(基準以下) ✅ OKの例 利回り13% − 金利2% = 11%(基準クリア)

低利回り物件は一見「安定感がある」ように見えますが、空室や修繕が重なったとき、一気に収支が悪化します。バッファがないぶん、リスクに弱い構造です。

ただし、例外があります。

📌 低利回りでも検討する条件 積算評価(土地+建物の実態評価)が十分に出る物件 土地値に近い価格で購入できる「土地値物件」 → 購入時点で含み益が出る構造なら、低利回りでも資産化できる

土地値物件は、購入した時点で含み益がある状態になります。月々返済していくだけで資産が増えていく構造なので、担保力もあり次の融資にもプラスに働きます。

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不動産投資におけるイールドギャップとは?適正値や実践的な活用方法

musashi-corporation.com(武蔵コーポレーション)

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④国道16号線より外側のエリアは買わない

今のところ、私は国道16号線の内側かその近辺までのエリアに限定しています。

理由は大きく2つです。

🗺️ エリア選定の基準と理由 📌 理由① 人口減少の影響が小さい 国立社会保障・人口問題研究所のデータによると、 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)は地方より人口減少が緩やか 📌 理由② 自分で管理・確認できる距離 電車で1〜2時間以内のエリアなら、現地確認・トラブル対応が現実的 知らない土地では賃貸需要の把握もできず、管理コストが跳ね上がる → 管理をまとめることで、将来的なコスト効率もUPする

実際のデータを見てみると、首都圏の賃貸需要の強さは明確です。

📊 地域別・2050年推計人口変化率(国立社会保障・人口問題研究所) (2020年比・概算) 東京圏 −11% 東北エリア −40% 四国エリア −46% 九州エリア −35% 出典:国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」をもとに概算

人口が減れば、賃貸需要も減ります。地方の高利回り物件が「高利回り」になるのは、それだけリスクが高いからです。

💬 エリアを絞ることは「攻め」の判断。分散より集中で管理効率を上げる。

📊 外部リンク|将来人口データの出典元(公的機関)

日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)

ipss.go.jp(国立社会保障・人口問題研究所)

データを見る →

まとめ——「買わない基準」が、投資家を守る

不動産投資で大切なのは、「良い物件を見つけること」と同じくらい、「悪い物件をつかまないこと」です。

業者から物件が来たとき、この4つの基準に一つでも引っかかればパス。それだけで、大きな失敗はかなり防げます。

📌 私が「買わない」と決めている物件 4選 ① 建蔽率・容積率オーバー物件・市街化調整区域内物件 ② 土地付き新築アパート(建売) ③ イールドギャップ10%未満の低利回り物件 ④ 国道16号線より外側のエリアの物件 ※投資判断はご自身の状況・条件に応じて行ってください。

もちろん、これはあくまで私の基準です。資金力・経験・目標によって、適切な基準は変わります。

でも、「自分なりの基準を持つ」こと自体が、投資家として成長するための大切な一歩だと思っています。

まずはこの4つを判断の出発点にしてみてください。

⚠️ 免責事項:本記事は情報提供を目的としており、特定の物件・投資手法の利用を推奨するものではありません。不動産投資はご自身の判断と責任のもとで行ってください。税務・法律・融資に関わる判断は専門家へのご相談を推奨します。掲載データは執筆時点のものであり、最新情報は各機関の公式サイトをご確認ください。

それでは、また。