本のレビュー

「最速でお金持ちになる絶対法則」書評|不動産投資初心者におすすめ

今回は、私が不動産投資を始めるきっかけになった1冊——紺野健太郎さんの「最速でお金持ちになる絶対法則」の感想をお伝えします。

結論からいうと、不動産投資に興味があるすべての方に読んでほしい、入門書の決定版です。なぜそう言えるのか、この後くわしく説明しますね。

著者・紺野健太郎さんはどんな人?

まず、著者について簡単にご紹介します。紺野さんは、賃貸不動産経営コンサルタントとして活躍されている方で、「毎月100万円キャッシュフロー倶楽部」を主宰されています。1978年東京都生まれ。

特に注目すべきはそのスタート地点です。20代のころは年収100万円台・自己資金50万円というところから不動産投資の仕組みに気づき、行動を開始されました。つまり、特別な高収入でも資産家の家柄でもなく、ごく普通のスタートラインから始めた方です。

その後、約10年間にわたる不動産賃貸経営管理の実務経験を積み、自己資金200万円で本格的に投資を開始。わずか2年8ヶ月でサラリーマンを退職し、現在は世界各地を旅しながらパソコン1台で不動産管理・売買をおこなう生活を実現されています。

こうした経歴を見ると「すごい人の話だ」と感じるかもしれません。しかし、スタート時点のスペックは決して高くないため、読み進めると「自分にも再現できるかも」という気持ちになれます。これがこの本の最大の魅力です。

それでは、この本で学んだことを重要な3つのポイントに絞ってお伝えします。

「預金通帳にいくら残るかが大切」——キャッシュフローを意識する

不動産投資でまず押さえておきたいのが、「キャッシュフロー」の考え方です。

キャッシュフローとは、賃料収入からローン返済・管理費・固定資産税などの経費をすべて差し引いた後に、実際に手元に残るお金のことです。この本ではシンプルに次のように定義されています。

📌 キャッシュフローの計算式(本書より) キャッシュフロー = 賃料収入 −(月々のローン返済額 + 固定資産税)

不動産にはさまざまな種類がありますが、投資規模によってこの手残りの金額が大きく変わります。たとえば、区分マンションと一棟アパートでは月間のキャッシュフローに大きな差が出ます。

🏠 投資種別ごとの月間キャッシュフロー目安 区分マンション :月々 数千円〜2万円程度 一棟アパート  :月々 5〜20万円規模が狙える 一棟マンション :月々 20万円超も十分に射程に入る
※物件・融資条件により異なります。あくまで目安です。

もちろん、物件価格・利回り・融資条件によって収支は変わります。そのため一概には言えませんが、キャッシュフローが潤沢かどうかで投資の安定性はまったく変わってきます。

 手残りが多いほど、次の一手を打てる余裕が生まれます。

たとえば毎月の手残りがしっかりあれば、次のようなことが可能になります。

💡 キャッシュフローが潤沢だとできること 空室や修繕といった突発的な出費に耐えられる 将来の金利上昇リスクに備えた資金を積み立てられる 繰り上げ返済のタイミングを柔軟に選べる 次の物件購入の頭金として活用できる

したがって、本書が推奨するのは「投資初期は金利が多少高くても、なるべく借入期間を長くしてキャッシュフローを厚くする」という戦略です。目先の手残りよりも、将来の安定性を優先する考え方ですね。

実際に私も1棟目は融資期間15年・2棟目は23年で組んでいます。返済比率はやや高めになりますが、その分キャッシュフローを確保しながら元本を着実に減らせており、これは意図した戦略です。詳しい物件の購入経緯についてはこちらの記事でまとめています。

将来の目標から逆算して物件を購入する

次に重要なのが、「何を目的として、いつまでに達成したいか」を先に決めることです。なぜなら、目標によって適切な投資手法がまったく変わるからです。

たとえば、アーリーリタイアを目標にしているのに区分マンションを選んでしまうと、月々数万円しか入ってこないため、半永久的にリタイアの目標には届きません。

「区分マンションをいくつも買い増せばいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。ただし、区分マンションは金融機関の評価が一般的に高くないため、3戸程度で融資が打ち止めになるケースが多いです。結果として、規模の拡大が難しくなってしまいます。

そのため、アーリーリタイアを本気で目指すなら、以下のような流れが現実的です。

🎯 アーリーリタイアを目指す 現実的な3ステップ 1 一棟アパート・マンションを購入してキャッシュフローを確保する 2 そのキャッシュフローを次の物件購入の頭金に回す 3 棟数を積み上げて収入の柱を太くしていく

私が区分マンションではなく一棟アパートを選んだのも、「45歳までにFIREする」という目標から逆算した結果です。ゴールが決まっているからこそ、物件選びの基準がブレなくなります。

物件探しではなく金融機関探しから始める

3つ目のポイントは、物件を探す前に「自分が融資を受けられる金融機関」を先に把握しておくことです。

物件を探すとき、楽待健美家などの不動産ポータルサイトで良さそうな物件を見つけることはよくあります。しかし、融資の見通しを持たないまま動いても、実際には購入できずに終わることが少なくありません。

融資先を先に把握しておけば、物件が出た瞬間に動くことができます

なぜなら、金融機関にはそれぞれ独自の「融資条件」があるからです。たとえば次のような条件がよくあります。

⚠️ 金融機関ごとの融資条件(よくある例) 年収 ○百万円以上から対応 総資産 ○千万円以上が必要 融資対象エリアは特定の都道府県のみ 築30年以上の築古物件はNG

こうした条件を事前に把握しておかないと、せっかく良い物件を見つけても「融資が通りません」という結果になりかねません。したがって、自分の属性(年収・勤続年数・資産背景)でどの金融機関が対応してくれるかを先に調べておくことが重要です。これが物件探しの無駄を省く最短ルートです。

具体的には、地域の信用金庫日本政策金融公庫への事前相談から始めるのがおすすめです。

総評・感想——不動産投資初心者に最もおすすめの1冊

不動産の知識ゼロから実務経験を積み上げ、自己資金200万円でスタートして2年8ヶ月でサラリーマンを退職した著者の行動力・決断力・スピード感は、読んでいて純粋にすごいと感じます。

もちろん、普通の人には簡単に真似できない部分もあるかもしれません。しかし、「なぜ不動産投資なのか」「どんな物件を目指すべきか」という考え方の軸は、誰にとっても参考になるものばかりです。

さらに、この本を読むと不思議と元気が湧いてきて、「自分にもできるかもしれない」という気持ちになれます。行動していて結果が見えなくなったとき、「本当に自分にできるのか……」と不安になったとき——そんなときに読み返すと、また前に進む力をもらえます。私も実際に何度も読み返している1冊です。

結論として、これから不動産投資を始めようとしている方には、まず最初に読んでほしい本として、自信を持っておすすめします。

📌 この記事のまとめ キャッシュフロー最優先——手元に残るお金が安定経営の生命線 目標を先に決める——「いつまでに・月いくら」から投資手法を逆算する 金融機関を先に探す——融資の見通しを持ってから物件を探すのが正しい順番 ※投資はご自身の判断と責任においておこなってください。

また気になる本や勉強になった本があれば、感想を書いていきたいと思います。